B&W 706 S2の音の気持ち良さを味わったことで物欲(音欲??)に火がつき、B&W 805Dを購入してしまいました。
自宅で聴いた805Dはとてつもなく高い解像度かつ、滑らかな美しい音がシャワーのように降りそそぎます。
しかし、同時にかなり敏感でケーブルの交換ではもちろんのこと、アンプを置く足場の素材でも音がガラリと変わりました。
B&W 805Dは「繊細な表現力」と「鮮烈な解像度」を兼ね備えているように思います。
※このページの情報は執筆時かつ、一般人の筆者の主観的レビューになります。
Contents
B&W 805D の主な仕様
- メーカー:B&W(Bowers & Wilkins バウワース アンド ウィルキンス)
- メーカーの国:イギリス
- 発売時期:2010年
- 定価or初期価格帯:58万8千円
B&W 805D 開封画像
B&W 706 S2は1箱にスピーカー2台が入っていましたが、805Dは1台1箱、計2箱で届きました。
固定用発泡スチロールを外した状態です。薄い板のようなものはサランネットです。
ガッツリ固定されおり、1台12kgもあって包みの布も滑り易いので、慎重に引き抜いて、外箱から出した状態です↓
布は凄く上質な手触りで、さすが高級スピーカーといった質感でした。
布を下げると黄色いウーハーが姿を現しました。
805Dの象徴である「ちょんまげ」は厚手の不織布で個別に保護されています。
ついに「ちょんまげ」がお目見えです。個人的には初めて見た時は「何て変なデザインなんだ」と思ったのですが、今や「ちょんまげ」の虜です(笑)
この「ちょんまげ」から美しい高音が出ます。
「ちょんまげ」の全体像です↓
背面のスピーカー端子です。端子の外側はシルバー系のコーティングですが接地面は無メッキのような質感でした。Yラグかバナナプラグ専用っぽくなっていますが、スピーカーケーブルの先をT字のようにして両側の先端を下にねじると裸でもしっかりと挟めます。
B&W 805D は付属品も高級
こちらは付属品が入っているボックスです。
ボックスを開けると、分厚い取説とB&Wの紹介ブックのような本、お手入れ用の布、ジャンパー線、シリコン系素材のインシュレーターが入っています。
これらの付属品は706 S2よりも豪華さを感じます。ジャンパー線の端子も無メッキっぽい感じです。
B&Wの紹介ブックの中身です↓
B&W 805D 設置後
黄色が印象的なケブラー®コーンウーハーのドアップ画像です。
砲弾型の中心部は造形美を感じます。
背面のスピーカー端子です。スピーカー端子の質感もメチャクチャ高級な感じです。
画像↓のスピーカーケーブルはZONOTONE「7NSP-7070Grandio」の切り売り+フルテックのYラグ FP-201(R) での自作ケーブルです。
B&W 805D と 706 S2 の音質比較レビュー
まずは中華アンプ2台のマルチアンプ
805Dは706 S2よりも解像度が上がり音数が増えながらも、706 S2で感じた音のバラバラ感が全くなく、音の粒と粒が自然と繋がっているような物凄い滑らかさです。
706 S2と比較すると805Dは、上質で綺麗で上品で、大らかな大人のような品のある音がします。
音の厚みや、音楽が雄大に聴こえる感じや、音の広がりも805Dが上回っている印象です。
低音のスピード感は706 S2の方が速いように感じます。そして低音の締まりは緩く感じた706 S2以上に緩く感じます。
ボーカルがスピーカー間の0.5m後方辺りから聴こえる感じや、音が前に出てこない感じは706 S2と同じように感じます。B&Wの特徴なんでしょうか。
706 S2はやや騒がしい鳴り方で、805Dは上品で滑らかな鳴り方に感じます。
B&W 805D から最高の音を出すべく各機器を購入
805Dを購入後、805Dの能力をさらに発揮させたくなり(いい音への欲が爆発し)各機器やケーブル類を揃えていきました。
CAV T-88aより真空管っぽさ以外の全ての面においてレベルアップすべくDENONの最上位プリメインアンプ「PMA-SX1」を、DACはイギリスCHORD社の「QBD76HD」を、そして主要機器の最後のピースであり音源のスタート地点として、Cocktail Audio「X50D」を購入してみました。
最上流音源:X50D – 電源K: OYAIDE L/i50EXs (完成品購入)
→RCA-BNCケーブル:TIMELORD ABSOLUTE(自作)
DAC:QBD76HD – 電源K: ZONOTONE 6NPS-Neo Grandio 5.5Hi (自作)
→XLRケーブル:DH LABS REVELATION(完成品購入)
アンプ:PMA-SX1 – 電源K: ZONOTONE 6NPS-Neo Grandio 5.5Hi (自作)
→SPケーブル:ZONOTONE 7NSP-7070Grandio(自作)
スピーカー:805D – (SPスタンド:REQST RKST-75)
※壁コン&自作ケーブルの端子は全てロジウムメッキです。
B&W 805D を「X50D→QBD76HD→PMA-SX1」で鳴らした音質レビュー
ほぼ全ての接点をロジウムメッキ化したことも影響して、とてつもなく鮮烈な高い解像度でありながら、滑らかな美音のシャワーのような最高に気持ちいい音がします。
音が前に出てこずスピーカー周辺に広がるような鳴り方の805Dと、雄大で大らかな鳴り方のPMA-SX1の影響なのか、ロジウムメッキ色の乗ったハッとするような鮮烈な音でありながらも、何時間聴いても全く聴き疲れしません。
音の広がりも凄いです。
805D は敏感
後々、805Dの底を付属の透明のインシュレーターからゴム足に変えたところ「ギター・ベース・ドラム・ボーカル」全てが弾力たっぷりで躍動感が凄く、なおかつ鳥肌が立つほど美しく響くようになっています。
その後、スピーカースタンドの底にクロムメッキ銅のスパイクを装着したところ、美しい響きが消えてしまったので、スピーカースタンドの底もゴム足にしたところ、とてつもない粘り気あるギターサウンドに変わっています。
これはこれで面白く気持ちのいい音でしたが粘り気が多すぎる気もしたので、X50DとPMA-SX1の足場を厚みのある木製のデスク直置きから御影石ボードにしたところ、粘り気が減りスッキリしながらも独特の響きもあり、ほどよい状態になりました。
その後、ステンレスインシュレーターにしてみたところ響きが消えすぎた状態になるなど、どこか1箇所変えると805Dから出てくる音はガラっと変化していきます。
ここまで音質が変わるとまるで複数のスピーカーを所有しているかのような気分です。
805D でデジタルケーブルの違いが分かった
B&W 805Dではデジタルケーブルの交換でも音がハッキリと変わりました。
「デジタルケーブルでは音質は変わらない」というのを見かけたことがありますが、今自分の目の前にある805Dのオーディオシステムでは「Nobility Optical Cable」と「TIMELORD ABSOLUTE」の音の違いをブラインドテストをしたら100%分かると言えるほどハッキリと違います。TIMELORD ABSOLUTEの方が音の鮮度が高いです。
「デジタルケーブルで音質は変わる!」というよりも「敏感な805Dなら音質の違いを聴き分けられるデジタルケーブルもある」というのが正確な表現でしょうか。
805D はハロゲンヒーターと食洗器で音質ダウンする
自分の環境では、805Dを鳴らすための電力分配(ブレーカー)がハロゲンヒーターと食洗器と共有だったことで、それらの電化製品がオンになっている時は音質がガクっと下がることに気が付きました。
個人的には幸い隣の部屋が物置状態で電力を使用しておらず、アンプからその部屋の壁コンまでの距離が2m以内で、なおかつ引き戸で隙間を開けておける環境だったため805Dを鳴らす電力は隣の部屋の壁コンから引っ張っています。
これにより、事実上オーディオ専用電源となりハロゲンヒーターと食洗器の影響を受けることなく、敏感な805Dの音を安定させることが可能になりました。
805D は夜中に音質が上がる
これはうちの電力事情や環境の影響だと思いますが、夜中になると805Dから出る音が高音質になることに気が付きました。
具体的には夜中1時辺りから音の鮮度がかなり上がります。おそらく環境音の減少による物理的な静寂感のアップと、ご近所さんが寝静まり電力の使用量が減ることで電力供給が安定したり、ノイズが減るのかな?と勝手に推測しています(笑)
B&W 805D レビューのまとめ
個人的には706 S2の音にハマり、より気持ちいい音を求めて805Dを購入しましたが、各機器やケーブルや足場を変更して、壁コンまでロジウムメッキ化して試行錯誤した結果、鮮烈で生々しく、それでいて滑らかな美音のシャワーを浴びるような最高に気持ちのいい音になっています。
805Dは敏感なだけに、上流機器の影響やセッティングの影響が本当に大きいように思います。
個人的には、音のゴール地点を決めているわけではないので、コロコロ変わる805Dの音の変化をまだまだ楽しもうと思っています。
次は、DENON PMA-SX1 の開封画像やレビュー記事になります。
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